今回は、ビジネス会計検定1級に独学で合格した体験談をまとめてみようと思います。
というのも、ビジネス会計検定1級は合格率が低く、受験者数も多くないので、取得している人が非常に少ないのが現状です。
まだあんまり情報が少ないんですよね。。。
なので、今後受ける人の参考になればと思い、難易度、使った参考書、時間勉強の3点をまとめてみようと思いますので、今後、受験を考えている方はぜひご参考にしてみてください。
1級の合格証書はこんな感じです。

ビジネス会計検定1級の難易度は?
まずは大阪商工会所がまとめている合格率を確認してみます。ビジネス会計検定って大阪商工会所が主催なんですよね。
1級の合格率をまとめてみると下の表になります。
| 申込者数(人) | 実受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) | |
| 第26回 2020/3/8 | 306 | 188 | 37 | 19.7 |
| 第28回 2021/3/14 | 281 | 217 | 53 | 24.4 |
| 第30回 2021/3/13 | 278 | 223 | 24 | 10.8 |
| 第32回2022/3/12 | 277 | 211 | 45 | 21.3 |
| 第34回 2024/3/10 | 301 | 231 | 61 | 26.4 |
| 第36回 2025/3/9 | 299 | 223 | 51 | 22.9 |
まず、1級は1年に1回しか受験できないだけでも、2級よりかなり大変です。落ちたらまた来年~という感じです。
合格率も20%前後ですね。僕が合格した年が一番高かったようですが、それでも25%程度です。
2級の50%弱と比べると、難易度の高さがうかがえます。
それでも1年の合格者が50人程度というのは、資格としてはかなりニッチですね。
問題は大問が4つあり、大問1は知識、大問2は計算問題、大問3、4は論述という構成です。
それぞれが50点ずつあり200点満点に対し、合格条件は合計で140点以上かつ論述で50点以上になります。論述があるだけでも、マーク試験だった2級から難易度はかなり上がっています。
また、大問2の計算問題では簿記1級の内容が多少なりとも含まれてきます。僕は独学だとこの辺りでだいぶ躓きましたね。
公式参考書だけで理解するのはなかなか大変だと感じました。
論述は実践レベルで財務諸表から収益性や安全性を判断が求められます。ここがこの試験の醍醐味であり、正確に評価するため深い知識と高い計算力が問われます。
大問3,4は範囲が広く難しいですが、一つ一つの定義を地道に抑えて問題数をこなせば徐々に解けるようになっていくと思います。
独学にこだわりがないなら、スクールに通うことをお勧めします。一人で理解するにはなかなかハードルが高かった試験というのが印象です。
使った参考書はどんなものか
2級同様、独学の場合、参考書の種類はほとんどなく、必然的に決まってしまいます。

理解も難しい上に、400ページ以上あるのでなかなか読むのが大変です。僕の場合、特に簿記1級で出てくる範囲(退職給付、リース会計、税効果等)の部分はかなり理解するのに苦しみました。なので、簿記1級の参考書も使いましたね。
簿記1級の参考書は、実際に簿記1級を独学で合格されてたこの方のブログを参考に「ネットスクール株式会社」のものを選びました。



かなり詳しく書かれてたので、理解がはかどりましたね。ただ、かぶっている範囲がある程度のなので、簿記1級の参考書を買う必要性は高くないと思います。
公式のテキストで躓いた、ネットで調べても理解できなかった、そんなときにこれらの参考書に手を伸ばしてみると解決するかもです。
問題集も公式のものを使いました(というか、これしかない・・・)

ここでは5版を載せてますが、amazonだと3版も4版もあります。
慣れが必要なので、僕は問題集2冊分を勉強しました。過去問は多くこなすことは、合格の近道ですからね。できる限り問題集をこなすのはおすすめです。
どのくらい勉強したのか
ビジネス会計検定は連続する級はダブル受験できるので、僕は1級と2級をダブル受験して、合わせて5ヵ月程度勉強しました。2級の勉強はそのまま1級に活かせるので、2級の勉強も1級の勉強という認識でしたね。
ちなみに、2級が午前、1級(3級も)が午後というスケジュールでした。
勉強時間は1級だけでも300h~350hくらいはしてたと思います。
2級のみの勉強が1.5カ月、1級の参考書を読むのに1.5ヶ月、問題集に2カ月という感じです。
(2級と1級の勉強期間が重なってますけどね。。。)
参考に2級の勉強時間を知りたい方は下記の記事をで読めます。

僕は、問題集2冊を2巡、論述問題で手が出せなかった問題は3巡しました。
論述では、問題文の財務諸表に書かれてある数字を使って計算し評価しなければならないので、評価指標の定義や意味を細かいところまで理解する必要があります。
そのため、アウトプットの練習もかねて複数回解きましたね。
アウトプットは参考書を読むだけではできないし、問題を通して理解が深まることも多々あった、むしろ問題を通さないと理解が深まらないので、2級同様、早く問題集に手を付けることが合格への近道だと思います。
また、問題を解いていくと少しずつ会計学の面白さに気づくようになっていきます。
試験日が3月なので、ビジネス会計検定2級を持っている方は11月あたりから勉強を始めると、間に合うのかなと思います。
余裕をもって合格を目指しましょう。
余談:試験日の様子
上でも書きましたが、1級は毎年受験者が200人前後なので、とても少ないです。
僕が受験した場所でも、2級は大きなフロアに受験者が集められましたが、1級は教室みたいな部屋に30人程度いるくらいでした。
あと、年齢層も20代で受けている人は僕以外にいなかったと思います。見た目40後半~60代の仕事人(?)がほとんどでしたね。
会社経営の知識を求めて、会社の役員等の方が多く受験しているのかなーと思ってみてました。
そんな場違い感を感じれたのも、ビジネス会計検定1級ならではなのではと思っています。
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